鼻茸日記③〜色のない世界〜
4件目の耳鼻科に通い始めてからちょうど2年経つ2021年の年末
恐れていたことが現実になってしまいました。
それは突然訪れました。
朝起きると嗅覚味覚がない症状になっていました。その時は風邪気味だったこともあり、その影響だろうと思ってそれほど心配していませんでした。
症状もそれほどひどいものではなく、嗅覚味覚が鈍い程度だったので通院して鼻を吸引してもえれば、すぐに良くなると思っていました。
次の通院予定は年明けの1月半ばでしたが、年末にはゴルフに飲みと予定があったので、早めに治そうと思い仕事の合間を見つけて耳鼻科に行ってきました。
いつの治療をしてもらい鼻も元通りになりました。
が、なんかいつもの治療終わりの鼻のとは違うような感じがしていたけど、気のせいだと思うことにしていました。
この違和感が的中して、次の日になると鼻の状態がまた詰まるようになっていました。嗅覚味覚も鈍い状態でした。
不安に思っていたことが現実になり始めた思いが少しずつありました。
治療が効かなくなったという確証はなく、たまたまだと思うようにしていたような気がします。
なので、年末30日にもう一度通院しました。
いつの治療をしてもらい、いつも通り元通り。
でも夕方になるとまた鼻が詰まり始めてしまいました。
ここで気がついたのが鼻を吸引してもらう効果があまりなくなっていることに気がつきました。
今までは鼻を吸引してもらうと、その後は鼻の調子がいいのが通例でした。
すぐに鼻が詰まったりとかはこれまでではありえませんでした。
なのでこれまでと違う状況にかなりの不安を覚えました。
そんなこんなで、楽しみにしていた年末年始の行事も心の底から楽しむことが出来ませんでした。
年を明けてからは嗅覚味覚がない状態の方が段々と長くなってきていました。
その度に気分は落ち込み、仕事にもやる気が起きないという影響が出始めました。
日に日に状況は悪くなり、通院しても良くなる見込みがないのかと思うと絶望しかありませんでした。
2019年の頃はまだわからなかった部分も多々あり、まだ希望がある分、気持ちの持ちようがありました。
でもその時はその方法しかないと思っていたので、これ以上どうしたらいいのかわかリませんでした。
1日中、鼻のこと、これからどうしたらいいのか、一生このままなのか、そんなネガティブはことばかり考えていました。
そんな絶望している当時は、世界の景気の色が薄く感じました。
これ比喩ではなく、本当にそう感じていました。
そのくらい気分が落ち込んでいたと思います。
この時は家族がいたからこそ乗り越えられたと思っています。
またも藁にもすがるような思いでネット検索をし始めました。
何を検索してらいいのかわからなかったけど、耳鼻科だったり、似た病例はないかとか、あてもなくスマホをいじってました。
そんななかで最後の望みを託せそうな病院を見つけることになりました。
それが「鼻・副鼻腔クリニック大宮」です。
その名の通り、鼻専門です。
鼻の専門になら!何か変わるかもと感じました。
でもここで懸念が、完全予約制で予約取れても3ヶ月先から、、、しかも3ヶ月先でも予約取れない、、、どうすんのこれ?
いつ見ても予約が取れませんでした。
なので相変わらず、いつもの耳鼻科に通院して変わらない日常が続きました。
ところが、たまたま日付が変わったタイミングで予約サイトを見ると7月19日が表示されました。
すぐに予約を入れました。本当に3ヶ月先だったけど。
何か変わるかもという期待と、この先3ヶ月は何も変わらない状況をどう過ごしたらいいのかという不安がありました。
しかもこの鼻・副鼻腔クリニックはまだ調子良かった1年くらい前に1度目にしたことがありました。その時も気にはなったけど、予約取れないし、大宮だしで、そのままスルーしていました。
そのことを思い出すと後悔しかありませんでした。
その時なら3ヶ月なんか余裕で過ごすことが出来たからです。
そんな気持ちのままなんとか、なんとか3ヶ月過ごすことが出来ました。
でも今振り返ってみると、嗅覚味覚が微妙は状況が何ヶ月も続くと、恐ろしいことに少しづつその状況に慣れてきていました。最初はすごく苦痛だったのに諦めなのか、そこまで苦痛ではなく普通なことのようになっていたと思います。
診察日当日、
原因がわかるかもという期待と、予想してた病気とは全く違う病気なのか、はたまたそこでも原因がわからないのか、という大きな期待と不安でいっぱい気持ちで大宮まで向かって行きました。